明治創業和菓子店5代目は、ウィーンの洋菓子マイスター!


青森を代表する和菓子店『甘精堂』。
初代は三浦忠蔵さん。明治24年創業の老舗です。
昭和30年には、四国は高松市で開催された全国菓子観光大博覧会において「昆布羊羹」が最高名誉の名誉総裁賞を受賞。以来、看板商品の「昆布羊羹」は現在もなお、幅広い年齢層の方々に支持され続けています。

その本店の隣にあるのが『Wiener Cafe Konditorei Straus(シュトラウス)』
扉を開けると階段があり、2階へと通じています。
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階段を登ろうと思った時に、あれ?
ふと左を見れば、『甘精堂』と繋がっています。
そうなんです。和菓子店が経営。


しかも、話を伺えば伺うほど、驚きの連続。
巷の和菓子店が「これからは洋菓子の時代」と思い、運営を始めるというのは良くある話。でも、こちらは、そんな簡単な話ではなく……
5代目の三浦祐一さんが、早稲田大学を卒業後に菓子学校も出て、東京の洋菓子店で働くようになり、その後、7年もの間、オーストリアのウイーンでカール・シューマッハー氏などのもとで修業を積んだという本格派!
しかも、オーストリアの難しい国家試験「コンディトア・マイスター」に合格した本物のマイスターなのです!!
代々続く大手和菓子店の跡継ぎで、マイスターの称号を持っている人が日本に一体何人いるでしょうか……
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そんな真剣さが、帰国後、当店を誕生させたというわけ。
それが昭和62年のこと。
ヨーロッパ風の素敵なインテリアで満ち溢れた店内は、様々なウィーンのカフェを見学し、良いところを組み合わせたそう。さすがです。
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まさにウィーンのカフェでくつろいでいる雰囲気の中、
オーダーするのは、やはり、看板商品である「ザッハートルテ&ヴィーナーメランジュセット」。
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ミルクの泡を浮かべた、ウィーンで最も親しまれているコーヒーと、ザッハートルテの組み合わせです。
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ザッハートルテは、ホテルザッハーで誕生したスイーツ。
さっそくいただくと、確かに濃厚なチョコレートのコクがありつつも、生地自体は本場よりも食べやすく、やや爽やかな口あたりに。
私は元、海外旅行雑誌のライターでしたので、ウィーンでザッハートルテをいただきましたが、もっと大きくて、ぎゅっと詰まった濃厚な甘みで、正直なところ、日本人にはややキツめだなと感じていたので、この仕上がりには脱帽です。
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そして、最近、新作で登場したのが「カシスケーキ」。
なんと青森市はカシス生産量が日本一だそう。それにも驚きましたが、日本でカシスを生産していること自体にも驚き。
青森県産カシスを使用したカシスムースと、中央にはバニラビーンズ入りのバニラババロア。土台はしっかりとしたチョコレートのスポンジ。
このスイーツがまた、清涼感のあるカシスの酸味で、口の中でふわっとトロける!!
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「ザッハートルテ」も「カシスケーキ」も1階でテイクアウトもできます。
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ちなみに隣の『甘精堂』では「昆布羊羹」のほかに、新作の「かしす羊羹」も。
これまた、爽やかな風味の羊羹!! 『甘精堂』おそるべし。
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おいしかった!! ごちそうさまでした!!


Wiener Cafe Konditorei Straus (シュトラウス)
青森県青森市新町1−13−21
017−722−1661
11:00〜17:30(17:15L.O)
定休日:元旦のみ
ザッハートルテ&ヴィーナーメランジュセット 850円+税
カシスケーキ 350円+税


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