フランスなどでの経験を函館でお披露目


江戸時代末期にいち早く開港し、国際都市となった函館ゆえ、市内には函館ハリストス正教会などの教会も数多く、異国情緒も感じられる雰囲気がただよっています。
そのため、日本料理以外にもフレンチ、イタリアン、スペイン料理など、海外の料理も気軽に楽しめ、レベルの高い一品が味わえると評判の地。

そんな函館に、2013年11月、新進気鋭のフランス料理店がオープンしました。
それが『L'oiseau』(ロワゾー)。
場所は柏木町。この界隈は函館で高級住宅地と呼ばれる地域。
店舗も、住宅地に溶け込むように、静かに、小粋に、佇んでいます。
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オーナーシェフの松永和之さんは、大阪のホテルやビストロに勤めた後、横浜を経て、坂井宏行氏がオーナーを務める東京の有名店『ラ・ロシェル』で7年。その後、リヨン、ボルドー、オーベルニュ地方などフランスで計6年間フレンチを経験し、函館で店を構えたという実力派。
「特にMOF(国家最優秀職人賞)のシェフの元で副料理長を務めた経験が、良かったです」と松永さんが笑います。
その経歴と腕で、すでに予約殺到の、大評判店です!
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今回いただいたのは、ランチの「ムニュ モン ファヴォワール」という3500円のコースです。
料理はもちろん、都度、変わりますので、あくまで参考までに。
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まず登場したのは、「食前のお楽しみ」と呼ばれる、チーズクッキー。
そして、じゃがいもの冷製ポタージュスープに、バジルの載ったトマト、ズッキーニ、ピーマンのラタトュイユ。
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パンは『神戸こむぎ館』の特製。72時間低温長時間発酵だそう。
リュスティックという全粒粉入りのタイプと、くるみの入った牛乳パン。
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つぎに「本日の鮮魚、潮の薫りと季節の野菜、ビネグレットで」
今日は茅部産のヒラメのマリネ。季節野菜には土佐柚子胡椒ベースの自家製ドレッシング。ちなみにビネグレットとは、いわゆるフレンチドレッシングのこと。a-minaho0809


そしてメインは魚かお肉かを選ぶスタイルで、お肉にしました。
「北海道産日高ポークのロースト」
これが、ローストといえども柔らかいんです。
実はコンフィにしているそうで、フォアグラ油を用いて真空調理でじっくりと火を入れています。日高ポークのランプ肉を「手で押さえてつぶれるくらいまで柔らかく仕上げる」のだそう。
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そして「季節のデザート」
今回は、簡単にいうと、ごまプリン。ごま風味のババロア的な感じで、牛乳や抹茶、生クリームも使用。クッキーみたいのは、ごまのチュイル。チュイルとはフランス語で“瓦”。いわゆる薄焼きクッキーですね。
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最後に「コーヒー又は紅茶 小さなお菓子と共に」
レモン風味のマドレーヌ、スペキュロスというシナモンの効いたスパイスクッキーにチョコのクリーム、いちごのギモーブ(マシュマロ)。
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あらためて写真を眺めていると、料理って芸術なんだなと、思いました。
しかも松永さんは自ら畑に行ったり、ハーブを育てたり。
最近、レストランって変わってきたな、と感じます。以前は一流のフレンチに伺えば、格式ばっていて、重厚な雰囲気でした。確かにそれもいいのですが、最近、『ミシュラン』で星を取るようなレストランって、創作的料理&フレンドリーな接客のところが殆ど。
『Loiseau』も、まさに、そんなアットホームさもただよう雰囲気。


伺えてよかった。
おいしかった!!! ごちそうさまでした!!!


L'oiseau par Matsunaga (ロワゾー)
北海道函館市柏木町4−5
0138−84−1858
12:00〜14:00(L.O)
18:00〜21:00(L.O)
定休日:火曜日、月火水のランチ
ムニュ モン ファヴォワール 3500円+税

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