成都郊外のショッピングモールにも日式ラーメン店があった


成都の旅も3日めになった。いよいよ最終日だ。今日は雨ではないものの、どんよりとした曇り空。成都の天気は雨か曇り、そんな話をよく聞いていたが、噂どおりの日々だ。成田空港へ向かう便は15時10分のフライト。なので13時30分頃まで成都双流国際空港に到着すればよい。空港は中心地から南西の方角にあるので、今日は成都の南側のほうへと向かう事にした。ちょうどそちらには、知り合いから「濃厚家」というラーメン店があることを聞いていたので、食事をそこに決めた。
場所は地下鉄の駅だと天府三街と天府五街の間あたり。春熙路からだと30分くらい南といえば距離感がつかめるだろうか。銀泰城(in99)というショッピングモールの中に出店していた。
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「濃厚家」は地下1階にあった。簡単にいえば郊外のショッピングモールの地下1階。土曜日のお昼時なので、モール自体はまあまあの入りだが、店舗にはたくさんのお客さんが来店していた。席もカウンターとテーブル席。樽を意識した内装は、斬新でもあり、日本的でもあり、そして木の温もりも活きていて素晴らしいと思った。
接客も、やはり良い。僕が伺った成都の日式ラーメン店はおしなべて接客が良かった。それも日式ラーメンのブランド価値を高めているのだろう。
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厨房では5人がかりで切り盛りしていた。さすが人気店だ。動きも機敏。スタッフはみな中国人だが、きびきびとまじめに働いていた。この感じ、上海とはちょっと違う。聞いた話で恐縮だが成都の人はとても温和で、優しく、人懐っこいそうだ。なるほど、確かに町じゅうで実直さを感じる。
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きちんとしたウェット型の紙おしぼりが来た。5年前、JALPAKの仕事で上海に行き、様々な日式ラーメン店を回った時、この紙おしぼりが各店舗で提供され、とても驚いたことがあった。日本だとまずありえない上質なサービスのひとつ。最近では上海でも少なくなったが、こちらではきちんと提供しており、流石だと思った。
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卓上にはレモン入りの水、そして様々な調味料。壺の中にはラー油があった。
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「濃厚家」はその店名からも推察できるかもしれないが、いわゆる家系とか横浜家系とか言われるジャンルだ。家系は神奈川の「吉村家」が元祖で、直系のほか様々なリスペクト店、インスパイア店が存在する。味を簡単に説明すればトンコツ醤油のラーメン。メニューでは分かりやすさもあって「豚骨らーめん」という表記になっている。値段も38元なので、上海より2割くらい安いイメージ。
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成都の「濃厚家」は、日本でラーメンに出会った中国人の王さんが、修業先で出会った濃厚家の店主にその味を伝授してもらい、地元で開業するに至ったそうだ。そんな経緯が、なんと日本語でメニューに書かれていた。ストーリーは大切だ。それをきちんとアピールしている点もいい。なぜか中国語バージョンは見当たらなかった。たまたま僕が発見できなかっただけかもしれないが、そこが不思議に感じた。
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しばらくして運ばれてきた「豚骨らーめん」は、決して濃厚ではなく、むしろ、かなりのサラっとしたタイプだった。熱さは日本と同様。上海と違って成都はまだ日式ラーメンにもそんなに慣れていないのかもしれない。濃厚よりも薄いトンコツスープのほうが成都の人には合うのかもしれない。分からないけれど。そして海苔が1/10帖、ザクっと刺さったインパクトに驚いた。
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麺は家系にどことなく近い、少しだけ太めなタイプだ。
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でも「濃厚家」の一押しは「味噌豚骨らーめん」のようだ。
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これも日本の味噌トンコツよりも、ずっとサラリとした仕上がり。味噌というより味噌風味がついているくらい。味噌汁的なスープといったほうが分かりやすいかもしれない。日本人が相手ではない。成都の人だ。味噌という日本固有の調味料は、このくらいのあっさりテイストで合わせたほうが支持されるのかも。ちなみに他にも「旨辛らーめん」もある。四川料理の本場なら、辛いタイプもいいだろう。
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そして特に良かったのが「焼き餃子」だ。日本と遜色のない仕上がりで、大ぶりでふっくら、中の餡もぎっしりである。
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それにしても僕が食べている間にも、ひっきりなしにお客さんが訪れていた。
とても勉強になる1軒だった。


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