銀座ロゴスキーの流れを汲む正統派ロシア料理店

昭和49年創業のロシア料理「サモワァール」。浜松に昭和40年代からロシア料理があるという事に正直、驚きました。このグルメ2泊3日の旅でも昭和26年創業の神戸「バラライカ」に伺いましたし、東京にも同じく昭和26年創業の「ロゴスキー」などがありますが、老舗と言ってもよい歴史が。
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店内はロシアの古城をイメージしたそうで、重厚な雰囲気も漂います。
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創業者はオーナーシェフの松木洋一さん。今は息子の伸太郎さん(写真)がメインで料理を作っています。
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洋一さんによると当時はこちらでお父様がジンギスカン料理をなさっていたそう。そのお父様がハルピンにいた頃に食べたロシア料理が忘れられなくて、洋一さんに「ロシア料理をやれ!」と言ったのだとか。
当時、洋一さんは桜美林大学に通っていて、川島四郎農学博士の知り合いに「ロゴスキー」の初代料理長だった長屋美代氏がいて、そのツテで修業に入れたそう。
そして独立というので、まさに正統派のロシア料理店です。当時は1階がロシア料理、2階がジンギスカンでしたが、約30年前にロシア料理1本に。

料理は旧ロシア(いわゆるソ連)とその近郊の料理から日本人に合う味を厳選。現在の国で数えれば約15ヵ国。なので決して日本人に合う味に変えているわけではないそう。
「当時から黒パンを出していて、これはパンじゃないとか怒られました。でも歯をくいしばって出し続けて今があります」と洋一さん。

まずは、ピロシキ。
中身は合い挽きと隠し味に海老のミンチ、そして玉ねぎと春雨。それを薄めの皮で包み、さらっと揚げているので、見た目よりも爽やかな味わい。揚げたての香ばしさやサクサク感も相俟って、何個も行けそうな味わい。
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つぎに、田舎風ボルシチ。
ボルシチというとビーツを用いたピンク色のものを想像しがちですが、ロシアには48種類のボルシチにはビーツが入るものや、モルダビア(モルドバ)共和国のようにビーツが入らないものも。トマトや玉ねぎ、キャベツ、ニンジン、じゃがいも、ポーク、ビーツなどを火入れして寝かして1週間がかりで作成。旨みが溶け込んだスープで、健康的で体も温まります。
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そして、つぼ焼ききのこ。
玉ねぎをじっくり炒め、牛乳や小麦粉、バターなどをベースに焼き上げた1杯。
マッシュルームや鶏肉が入り、濃厚な味わいがひろがります。
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浜松は玉ねぎも有名で、様々な料理に地元の玉ねぎの良さ(甘さ)が活かされておりました。

ちなみに店名の「サモワァール」とは、店内にも飾られている、ロシアなどで湯を沸かすために伝統的に使用されてきた金属製の容器。
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おいしかった!! ごちそうさまでした!!

ロシア料理 サモワァール
静岡県浜松市中区平田町58-1
053-453-6507
11:30〜14:00L.O 17:00〜21:00L.O
定休日:火曜日(祝日は営業)
ピロシキ 300円
田舎風ボルシチ 850円
つぼ焼ききのこ 900円
いずれも税別

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