正月の珍しき「あん餅雑煮」が通年で味わえる


香川県高松市屋島。
JR高松駅の東方で、眈抄港から約25km。
かつて、ここは瀬戸内海に浮かぶ島でした。
それが江戸時代に塩田造営のため干拓をし、陸続きとなったところです。

屋島ドライブウェイを通り、ずんずんと登って行けば、源平屋島合戦場なる看板も。
都を追われた平家と、源義経率いる源氏が戦った、「屋島の合戦」壇ノ浦が、こちら。
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そんな壮大なる歴史を感じつつ、さらに登れば、広々とした駐車場。
こちらへクルマを停車し、徒歩で、お目当ての店舗へと向かいます。
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目の前に広がる瀬戸内海。
そこに建つ、1軒の旅館と、併設の「桃太郎茶屋」
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温かく迎えて下さったのは、女将の濱田領子さんと息子さん。
もともとお茶屋さんを始めたのは、60〜70年前だそう。
その後、旅館(現在はペットと泊まれる宿として人気)も始め、お茶屋さんも併設という形になりました。
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「屋島ドライブウェイができる前から、あるんですよ」と笑う濱田さん。

確かにドライブウェイは1961年に供用開始。じゃあ、どうやってここまで登ってきたんだろう?と思ったら、もともとは「ロープウェイもあった」そう(今も、徒歩でも登ってこれるルートも)。なるほど!
もっとも、屋島自体は歴史が古く、大和時代には山城が築かれ、
奈良時代には鑑真により屋島寺が建立され、平安時代に空海が現在の場所に移したと言われるほど。
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周辺には水族館も。
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こちらへ伺ったのは、風光明媚な地というのもありますが、
「あん餅雑煮(あんもちぞうに)」が味わえると聞いたから。
実は、僕も、あん餅雑煮は、初体験なのです。

「桃太郎茶屋」は、開放感溢れる店内と、日本建築的な情緒溢れる店内の両方があります。
今日は、天気も良いので、オープンエアーなタイプのテーブル席でいただくことに。
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しばらくして登場した「あん餅雑煮」は、蓋がついた器で登場。
脇には、香川名物の「しょうゆ豆」も可愛らしく添えられています。
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さて、ワクワクしながら、蓋を開ければ……
白い汁に浮かぶ、にんじんと大根。
青のりも良いアクセントに。
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「本来はお正月の三が日にいただく料理なんです」

いわば、ハレの日に味わう、ごちそう。縁起物。
なので、にんじんと大根で、紅白にし、めでたさを表しています。
両者とも最後に「ん」が付くので、「運」がつくという掛詞にもなっているとか。
そこまで考えられているとは……。話を伺わないと、分かりませんね(汗)
ちなみに、冬場は地元で「金時にんじん」が採れるそうで、もっと赤みがあって、より紅白になるのだとか。

そして、汁をいただけば、塩味!!
白みそベースだそうで、案外と、しょっぱさが活きています。
和だしには昆布やいりこ、かつお節、さば節など。

でも“あん餅”雑煮ですから、“あん餅”が、と思って、箸を入れれば、
ちゃんと、いました(笑)
うわぁ、もっちりとしたお餅に、あんこの甘さが素晴らしいですね。
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汁のしょっぱさと、あんこの甘さが、ともにバシッと効いているという、珍しき雑煮。
これは、香川ならではですね!!

「あん餅雑煮」が食べられるようになったのには諸説あるようですが、
調べたところ、昔は砂糖が貴重だった時代、さらに高級砂糖である和三盆(わさんぼん)が作られていた香川では、正月のみ、庶民も甘いものを口にできたからだとか。

夏場は暑いので「冷やしあん餅雑煮」も提供なさっているそう。気になります。


と思ったら、「抹茶かき氷「屋島」」なる商品を見つけてしまいました!!
さっそくオーダー!!

これも、絶品です(驚)
というのも、和三盆が、かかっている。このコクと旨みは格別です。
さらに、ちゃんとたてた抹茶をかければ、抹茶の深みと程よい苦みがさらなるアクセントに。
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もう一つの名物「飯だこのおでん(いいだこのおでん)」
これも、瀬戸内で採れた飯だこが、しっかりと煮込まれていて、美味♪
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おいしかった!! ごちそうさまでした!!


桃太郎茶屋
香川県高松市屋島東町1821 屋島の宿
087-841-9464
11:00ごろ〜17:00ごろ
不定休
あん餅雑煮 600円
抹茶かき氷「屋島」600円
飯だこのおでん 500円

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