食べあるキング 食材探求プロジェクト・・・ダシ
「食を通じて日本を元気に!」を合言葉に、フードジャーナリストやグルメブロガーたちがオールスターチームを結成した「食べあるキング」。
前回の「食材探求プロジェクト・・・麺」に続いて、今回は「ダシ」です。

注:前回の「食材探求プロジェクト・・・麺」は、こちら↓
http://hants.livedoor.biz/archives/52072935.html
もちろん、レクチャーして下さるのは「ちゃんぽん亭総本家」さん。
伺った店舗は、本社併設(製麺工場もこちらにあります)の、本店。



ダシ(いわゆるスープのこと)の勉強ということで、今回は「近江ちゃんぽん」がモチーフ。

ご当地ちゃんぽんのひとつである近江ちゃんぽんは、長崎ちゃんぽんと明らかに違います。
スープ:近江は和風だし(長崎は鶏がらorとんこつ)
具:近江は豚肉、野菜(長崎は豚肉、海鮮、野菜)
麺:近江は中華麺(長崎はちゃんぽん麺)
調理方法:近江は手鍋で煮込み(長崎は中華鍋で炒めて煮込み)
というわけで、寸胴を拝見すれば、動物系は一切なく、かつお節や昆布など7種類の国産厳選素材のみ。すでに「黄金比率で配合」した「ダシパック」になっています。
これはいいですね。個人店ならともかく、数十店舗の運営となると味の画一化が要求されます。そのため予めこうしてダシパックにすることで、安定した味の提供ができるというわけ。

で、それを資料によると、独自製法により旨みと香りを最大限に引き出した「究極の黄金だし」らしいんですが、その秘密のひとつ(あくまでひとつ)が、この寸胴。

下の部分が、普通と違います。特注寸胴。
これは、凄いです。いわゆるこの手の和ダシは、沸騰させちゃいけないんです。香りが飛んで、苦みが出ちゃう。直火を防ぐことで、それを極力抑える構造。
寸胴も凄いですが、これを特注しようという会社も凄い。

上述の説明のとおり、近江ちゃんぽんはダシと豚肉、野菜を一緒に煮込みますが、麺とダシの関係性というかマッチングというかを知りたくて、あえて、麺とダシ(煮込んでないやつね)のみで作って頂きました。

なんともクリアーな和ダシです。
ここで、なぜ「近江ちゃんぽん」が誕生し、人気であり続けられるのかが、僕的には理解判明しました。関西には「黄そば」という麺料理の文化が根強く存在しています。簡単にいえば、うどんのダシに中華麺が入る麺料理。今でも関西の食堂ではメニューにあります。
ダシ文化である関西ならではの料理で、そこに豚肉と野菜が合わさり、さらに健康的に仕上がったのが「近江ちゃんぽん」ではないでしょうか?

参考URL:黄そばのカップ麺
http://www.itomen.com/product/brand/kii-soba/
さて、「近江ちゃんぽん」を作って頂く事に。
「ちゃんぽん亭総本家」では、いわゆる自動麺上げ機を導入しています。
これは一定の時間が経過すると、テポが上がる装置。これなら茹で時間を間違えるという心配がありません。
でも、ベテランスタッフの方が一言。「仕上がりを見て、微妙に早く上げたり、もう少し長く茹でたりしますけどね」 さすがです!

野菜は国産100%だそう。
レジのところあたりに産地表示もあり、真剣さが伺えます。
今回はダシと麺の勉強なので、余談になりますが、国産野菜を用いると原価が跳ね上がるので、一見、儲けが少なくなるように思われます。けれど、その安心、安全というのがきちんとお客様に伝わるので、却ってリピート率が高くなり、売り上げも増加するといわれています。

参考URL:
リンガーハットは、なぜ「復活」できたのか?(東洋経済オンラインbyはんつ遠藤^^;)
http://toyokeizai.net/articles/-/60961
しかも「ちゃんぽん亭総本家」では、カット野菜が届くわけではなく、店内でスタッフ自ら野菜を切り分けていったりも!

これらの野菜各々をメニューによって「何十何グラム」までマニュアル化しています。
これって、なかなかできる事じゃないですが、さすがです。
そういえば、最近は醤油ダレも、30ccとかじゃなくて、29ccとか28ccとか微妙に調整するラーメン屋さんが増えました。これって大変なんですよ。レードルは通常30ccなんで。
きちんとした店舗だと、特注で29ccのレードル作ったり。それか、レードルをかなづちで叩いて29ccレードル作るところもあるけど(^▽^;


さて、こちらが「近江ちゃんぽん」(玉子入り)
今から50年前に、地元で採れる新鮮野菜を
みんなにおいしく食べてもらいたいという想いから開発されたメニュー。
今や、滋賀のソウルフード。

ホントに野菜たっぷりです。
ダシとともに煮込むため、野菜の旨みがダシに溶け込んでいて、さきほどのとは違う、さらなる深みを感じます。

炒めじゃなくて手鍋で煮込むタイプなので、優しい爽やかさというか、柔らかさがあり、麺との一体感も秀逸。具材の美味しさを引き出すために、結構、混ぜ方や火加減なども研究なさっています。

さらに、そのまま頂いて、野菜の旨みが凝縮した優しいスープの味わいを存分に堪能したら、次にお酢をかけるのがオススメみたい。お酢すめ!!!

なるほど、レンゲ半分くらい入れると、スープがよりまろやかになり、より深みのある味わいに変化します。ていうか、さらに健康的だ!!!

ちなみに「ちゃんぽん亭総本家」には、
「あんかけちゃんぽん」「豚そば」「からあげ」 など幅広きメニューがあるのも人気の所以。






そんな「ちゃんぽん亭総本家」ですが、なんと、6月に東京都区内に初進出!しかも2店舗(6/17水道橋、7/7銀座)オープン予定だそう!!
ついに東京都区内かー。近江ちゃんぽん、恐るべし。そのうち、ちゃんぽんといえば「近江」という時代が来るかもしれない。
とりあえず、6月が楽しみだ!
おまけ:
「ちゃんぽん亭総本家」のルーツとなる「をかべ」(駅前店)で「食べあるキング」記念撮影(*^^*)

いろいろと勉強になりました。ありがとうございました!!
食べあるキング 食材探求プロジェクト「麺」に戻る
http://hants.livedoor.biz/archives/52072935.html
「食を通じて日本を元気に!」を合言葉に、フードジャーナリストやグルメブロガーたちがオールスターチームを結成した「食べあるキング」。
前回の「食材探求プロジェクト・・・麺」に続いて、今回は「ダシ」です。

注:前回の「食材探求プロジェクト・・・麺」は、こちら↓
http://hants.livedoor.biz/archives/52072935.html
もちろん、レクチャーして下さるのは「ちゃんぽん亭総本家」さん。
伺った店舗は、本社併設(製麺工場もこちらにあります)の、本店。



ダシ(いわゆるスープのこと)の勉強ということで、今回は「近江ちゃんぽん」がモチーフ。

ご当地ちゃんぽんのひとつである近江ちゃんぽんは、長崎ちゃんぽんと明らかに違います。
スープ:近江は和風だし(長崎は鶏がらorとんこつ)
具:近江は豚肉、野菜(長崎は豚肉、海鮮、野菜)
麺:近江は中華麺(長崎はちゃんぽん麺)
調理方法:近江は手鍋で煮込み(長崎は中華鍋で炒めて煮込み)
というわけで、寸胴を拝見すれば、動物系は一切なく、かつお節や昆布など7種類の国産厳選素材のみ。すでに「黄金比率で配合」した「ダシパック」になっています。
これはいいですね。個人店ならともかく、数十店舗の運営となると味の画一化が要求されます。そのため予めこうしてダシパックにすることで、安定した味の提供ができるというわけ。

で、それを資料によると、独自製法により旨みと香りを最大限に引き出した「究極の黄金だし」らしいんですが、その秘密のひとつ(あくまでひとつ)が、この寸胴。

下の部分が、普通と違います。特注寸胴。
これは、凄いです。いわゆるこの手の和ダシは、沸騰させちゃいけないんです。香りが飛んで、苦みが出ちゃう。直火を防ぐことで、それを極力抑える構造。
寸胴も凄いですが、これを特注しようという会社も凄い。

上述の説明のとおり、近江ちゃんぽんはダシと豚肉、野菜を一緒に煮込みますが、麺とダシの関係性というかマッチングというかを知りたくて、あえて、麺とダシ(煮込んでないやつね)のみで作って頂きました。

なんともクリアーな和ダシです。
ここで、なぜ「近江ちゃんぽん」が誕生し、人気であり続けられるのかが、僕的には理解判明しました。関西には「黄そば」という麺料理の文化が根強く存在しています。簡単にいえば、うどんのダシに中華麺が入る麺料理。今でも関西の食堂ではメニューにあります。
ダシ文化である関西ならではの料理で、そこに豚肉と野菜が合わさり、さらに健康的に仕上がったのが「近江ちゃんぽん」ではないでしょうか?

参考URL:黄そばのカップ麺
http://www.itomen.com/product/brand/kii-soba/
さて、「近江ちゃんぽん」を作って頂く事に。
「ちゃんぽん亭総本家」では、いわゆる自動麺上げ機を導入しています。
これは一定の時間が経過すると、テポが上がる装置。これなら茹で時間を間違えるという心配がありません。
でも、ベテランスタッフの方が一言。「仕上がりを見て、微妙に早く上げたり、もう少し長く茹でたりしますけどね」 さすがです!

野菜は国産100%だそう。
レジのところあたりに産地表示もあり、真剣さが伺えます。
今回はダシと麺の勉強なので、余談になりますが、国産野菜を用いると原価が跳ね上がるので、一見、儲けが少なくなるように思われます。けれど、その安心、安全というのがきちんとお客様に伝わるので、却ってリピート率が高くなり、売り上げも増加するといわれています。

参考URL:
リンガーハットは、なぜ「復活」できたのか?(東洋経済オンラインbyはんつ遠藤^^;)
http://toyokeizai.net/articles/-/60961
しかも「ちゃんぽん亭総本家」では、カット野菜が届くわけではなく、店内でスタッフ自ら野菜を切り分けていったりも!

これらの野菜各々をメニューによって「何十何グラム」までマニュアル化しています。
これって、なかなかできる事じゃないですが、さすがです。
そういえば、最近は醤油ダレも、30ccとかじゃなくて、29ccとか28ccとか微妙に調整するラーメン屋さんが増えました。これって大変なんですよ。レードルは通常30ccなんで。
きちんとした店舗だと、特注で29ccのレードル作ったり。それか、レードルをかなづちで叩いて29ccレードル作るところもあるけど(^▽^;


さて、こちらが「近江ちゃんぽん」(玉子入り)
今から50年前に、地元で採れる新鮮野菜を
みんなにおいしく食べてもらいたいという想いから開発されたメニュー。
今や、滋賀のソウルフード。

ホントに野菜たっぷりです。
ダシとともに煮込むため、野菜の旨みがダシに溶け込んでいて、さきほどのとは違う、さらなる深みを感じます。

炒めじゃなくて手鍋で煮込むタイプなので、優しい爽やかさというか、柔らかさがあり、麺との一体感も秀逸。具材の美味しさを引き出すために、結構、混ぜ方や火加減なども研究なさっています。

さらに、そのまま頂いて、野菜の旨みが凝縮した優しいスープの味わいを存分に堪能したら、次にお酢をかけるのがオススメみたい。お酢すめ!!!

なるほど、レンゲ半分くらい入れると、スープがよりまろやかになり、より深みのある味わいに変化します。ていうか、さらに健康的だ!!!

ちなみに「ちゃんぽん亭総本家」には、
「あんかけちゃんぽん」「豚そば」「からあげ」 など幅広きメニューがあるのも人気の所以。






そんな「ちゃんぽん亭総本家」ですが、なんと、6月に東京都区内に初進出!しかも2店舗(6/17水道橋、7/7銀座)オープン予定だそう!!
ついに東京都区内かー。近江ちゃんぽん、恐るべし。そのうち、ちゃんぽんといえば「近江」という時代が来るかもしれない。
とりあえず、6月が楽しみだ!
おまけ:
「ちゃんぽん亭総本家」のルーツとなる「をかべ」(駅前店)で「食べあるキング」記念撮影(*^^*)

いろいろと勉強になりました。ありがとうございました!!
食べあるキング 食材探求プロジェクト「麺」に戻る
http://hants.livedoor.biz/archives/52072935.html