福岡の「紅蓉軒」は昭和41年(1966年)の創業。初代店主は島原出身の下田政弘さん。灘の川橋横の現六軒屋公園内で一膳めしや「わたせ」を居抜き契約で開店したのが始まりで、公園建設の為に立ち退きで、向かいの福神旅館の一画へと移転し、昭和50年(1975年)に現在の場所を購入して鉄骨造2階建ての店舗兼住宅を新築したそう。大人の隠れ家的な春吉に位置するのもいいですね。現店主は息子である二代目の下田浩一さん。昭和59年(1984年)にお父様の弟さんが独立したのを契機に、福岡大学商学部を中退して店に入ったそう。気が付けばそれから41年。途中で店舗を改修するまでは家族で2階に住んでいたとか。今はご両親は店には立ちませんが、近くで元気になさっています。
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そもそも一膳めしやから何故に中華料理と思えば、初代が福岡の皿うどんで有名な店舗(閉店)で腕を磨いたみたい。最初の移転時に中華料理に変更して、屋号も「紅蓉軒」になったようです。アットホームで家庭的な町の中華料理店的立ち位置で、揚げ物、炒め物、麺、飯、など幅広きラインナップ。
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炒飯も5種類ありますが、その中から「エビとレタスの炒飯」を頂きました。中華鍋(片手鍋)に、まずはラード。このラードが重要です。継ぎ足しなのです。そのために様々な食材の旨味、甘味も凝縮されています。しかも単なる継ぎ足しでは無くて毎回濾しているので飴色で底まで見える綺麗さ。それにまずは玉子、そして熱々の白米たっぷり300グラム。通常の白飯は九州産「ひのひかり」を用いますが、炒飯は白飯と違い、専用米を水分を15%減らして別炊きして使用。味付けは塩、うま味調味料、そして「エビとレタスの炒飯」のみに、良い繋ぎ的役割を果たすマヨネーズ!
そして仕上げに醤油で香り付け。エビは5個入りですが、いわゆる“漿(チャン)”、片栗粉で薄く衣を付けて油通ししていて、それを途中で合わせて炒める感じ。レタスは最後に投入してサッと炒めてシャキシャキ感が残るように完成。
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味わえばパラリとした感じのライスの周りにふわふわ玉子がコーティングされています。ラードの粋なコクも素敵ですが、やはりマヨネーズ効果もあるのでしょうか、エビもレタスも炒飯に上手にタッグを組んでいます。ボリュームたっぷりなのに、気が付けば完食。
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そんな炒飯や料理も良い「紅蓉軒」は、もう一つの顔を持っています。それがビートルズミュージアム。浩一さんが大のビートルズファンで、特に2階には特注の開閉式額縁で壁にずらりとLPジャケットが飾られていたり、ライブハウスのキャバーン・クラブを模したレンガ貼りの空間にグッズが陳列されていたり。実際にロンドンのアビイ・ロードにも行ったり、ニューヨークのダコタ・ハウスにも行ったりしたそう。こだわりが半端なくて「紅蓉軒」の向かいの通りを「アビイ道路」と命名。なんと、GoogleMapで検索すると、ちゃんと出てきます!
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中華 紅蓉軒 (こうようけん)
福岡県福岡市中央区春吉2-12-16 アビイ道路紅蓉軒ビル
092-761-1080
エビとレタスの炒飯 1300円

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